戦後直後のある農民 3
私の地方では家の格式によって、あねえさんとか、姉さんとか、姉っ子とか4つぐらいの呼び名がありますが、それは不自然だし民主的でないし、お互い立派な名前をもっている人格者だから名前で呼び合おう、という話になって・・・
席も到着順にしようということが一回目の会合で問題提起され、嫁さんたちの意見で決まる。
誰一人異論なく、みんな賛成だということになりましたが、部落全体としては特に姑さんや幹部顔のみなさんからはー嫁の分際でなまいきにも村の秩序を乱すことを決めた、と攻撃を受けるわけです。
隣に杉宮という140戸ぐらいの大きい部落があります。
国の重要文化財になっている3輪神社で有名な伝統のある部落なんです。
そこではふるいしきたりで、ごぼうを植えちゃならない、かぼちゃを植えてはならない、肉を食べてはならないということがあった。
そこで嫁さんたちが肉を食べられないということは苦痛で、実家に行ってまず肉料理を食べるのが1番の楽しみだという話が出たものですから・・・
肉を食べられないという昔からの迷信の習慣を破るにはどうすればよいか嫁さんたちが知恵を出して合って相談するわけです。
私の地方では秋の収穫期がすぎたころの季節に一年の収穫を慰労する芋の子汁というのがあるんです。
その芋の子汁を嫁さんたちが集まり公民館主催で神社の社務所を借りてやることにした。